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【第二報】調査概要
2023年6月27日(火)~9月10日(日)中高生コーダWebアンケート調査を実施いたしました。
結果の公開が大変遅くなりましたが、第二報ではおおまかな調査概要をお知らせいたします。今後、第三報では詳細を公開する予定です。
ユニベール財団2022研究助成 助成先一覧にて、研究概要が一般公開されました。
「聴覚障害のある親をもつきこえる子ども(CODA)の通訳役割に関する実態調査:ヤングケアラーの観点から」
* 2025年3月15日(土)~3月16日(日)第26回日本リハビリテーション連携科学学会の大会抄録集も、間もなく一般公開されます。
「聴覚障害者の親をもつCODAの通訳役割に関する実態:ヤングケアラーの観点から」
<概要>
有効回答者数 55件(詳細は第一報をご覧ください)
■通訳状況
平均8.3歳から親の通訳を開始。現在は1週間に平均2.9日通訳を担っている。
■小学生までの時期に、通訳の内容が難しくて困った経験
34人(61.8%)があると回答。
<内訳>「すごくある」(12人/21.8%)「ときどきある」(22人/40.0%)
■相談先
「相談相手がいる」10人(18.2%)「いない」9人(16.4%)「そもそも悩んだり迷ったり困ったりしたことがない」33人(60%)
相談相手は、「きょうだい」6人(10.2%)友だち4人(6.8%)お母さん3人(5.1%)祖父母2人(3.4%)
学校の先生や学校にいるカウンセラーを選択したコーダはいなかった。
■通訳の役割による心理的影響
通訳役割に対するコーダの感情は、肯定・否定双方が認められた。
「家族の中で通訳についてオープンに話し合う機会がある」ほど心理的な負担が少なく、「親との会話がうまく成り立たない」または「幼い頃に通訳に対して強い困難を感じた経験がある」ほど、現在でもより精神的苦痛を感じていた。
コーダが担う通訳の役割は、以前と比べて減少傾向にあり、この変化はとても喜ばしいことと思います。とはいえ、その負担が完全になくなったわけではなさそうです。すべてのコーダが、責任感に圧倒されることなく、重い義務感を背負うことなく、子どもらしく自分らしく生きられる未来を願っています。私たち大人のコーダも、できることを積み重ねていきたいと思います。
第三報の公開までしばらくお待ちください。
【第一報】回答者概要
結果の第一報では、回答者数についてご報告いたします。
2023年6月27日(火)~9月10日(日)中高生コーダWebアンケート調査を実施し、以下の方々にご回答いただきました。
有効回答者数 55件
<内訳>
中学1年生 6人 、中学2年生 8人 、中学3年生 8人 中学生合計22人
高校1年生 10人、高校2年生 8人、高校3年生 13人 高校生合計31人
その他 1人 不明 1人
多くの中高生コーダの皆様よりご協力をいただきましたことに、心から御礼申し上げます。
調査概要
■研究課題名:
聴覚障害のある親をもつきこえる子ども(CODA)の通訳の役割と親子関係に関する実態調査
■目的:
中学生と高校生のコーダの思いや親子関係のこと、親に行う通訳のことなどについては、大人コーダとはまた違うもののまだ十分に調べられていなくて、社会から見過ごされていたり、周囲から思い込みで語られたりすることも多くて、それが課題だとずっと感じてきました。
だから、今回きちんと調査をすることにしました。よりよい在り方を検討するための基礎資料をまとめます。
■調査内容: 10テーマ(計85項目)
①基本情報、②親との会話状況、③親との連絡方法、④相談相手、⑤「コーダ」という言葉、⑥通訳の状況、⑦通訳に対する気持ち、⑧親に対する行動、⑨自分自身について、⑩自由記述
*親に意見を聞く必要はありません。自由に思った通りに入力してください。
■個人情報とデータの取り扱い:
匿名なので、誰が答えたかは全く分かりません。
すべての項目に答えていただけるとありがたいですが、答えたくない項目は答えなくていいですし、いつでもやめることができます。もしも嫌な気持ちになったら、回答をすぐに中止してください。
個人情報は、責任を持って厳重に保管します。(東京大学バリアフリー支援室で、少なくとも10年間保存し、その後全ての情報を削除します。)
調査結果は、個人が特定できないようにし、学会発表や学術雑誌及びデータベース上等で公表します。
・本調査は、東京大学倫理審査専門委員会において審査・承認を受けています。
・公益財団法人ユニベール財団2022年度研究助成を受けています。
■ アンケート実施期間
2023年6月27日(火)~9月10日(日)
webアンケートちらし(コーダ用、きこえない親用) *画像をクリックするとファイルのダウンロードができます。
アンケート調査に関するお問い合わせ先
研究実施者 中津真美:東京大学バリアフリー支援室 特任助教
〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学学生支援センターMF バリアフリー支援室本郷支所
Mail:nakatsu.mami@mail.u-tokyo.ac.jp Tel:03-5841-1715
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